住民の声27
黒川の文化財など
観光面での活用考えて

小林 貞友さん
小林こばやし 貞友さだともさん(68歳・福島)

リノベーションした古民家にたたずむ小林さん
リノベーションした
古民家にたたずむ小林さん
 「貸手、借手双方良しのマッチングが難しいが、粘り強く続けたい」と話す小林貞友さん。3年がかりで自宅の隣にあった古民家をリノベーションし、借手を探している。空き家になっていたこの建物は妻の実家。数年前に立ち入り、天井板を外して思わず息を飲んだ。見事な太い梁が現れたからだ。以来、合間を見て本格的に改修を始めた。壁の新建材を外し、畳を取り除き黒光りする松の床を磨いた。いろり跡には薪ストーブを設置し、昔のステレオやピアノなども並べた。
 トイレやお風呂など水回りは予算の関係で手つかずのままになっているが、自身でできることは一通り終えた。
 玄関にはフランス語で隠れ家を意味する看板「Cachetteカシエット黒川」を掲げ「誰かがこの古民家を活用し地域の活性化につなげてほしい」と積極的にSNSで情報発信をしている。
 「若いころから木曽路ファンでした」という小林さんは松本市の出身。公務員として県内各地を回り、48歳の時に黒川へ新居を構えた。58歳で早期退職した後はガソリンスタンド、清掃員、給食員など数々の職業を経験。余暇には、趣味の米作りやブルーベリー栽培など自然を相手に生活を楽しんでいる。
 黒川は自然が豊かで道祖神など貴重な文化財も多い。ぜひ観光面での活用を考えてほしいと願う。

議会の視点 開田高原や高山方面への通過車両が多いので、地域の魅力発信が重要と考える。