住民の声28
開田中校舎の
有効利用考えて

北野 陽子さん
北野きたの 陽子ようこさん(開田高原)

来客対応する陽子さん
 「焼き上がり方にそれぞれ個性があって、そこが魅力なんです」と話す陽子さん。開田高原で「Mountain Muffin」というマフィンのお店を営業。種類豊富でベリーベリークランブルをはじめレモンカード、ホワイトチョコ抹茶、モカなど季節限定を含め20種類を超える。
 材料にもこだわり地元産の高原野菜や果実、豆類などを積極的に使用。油脂類は化学製剤を使わないごま油、ベーキングパウダーはアルミ化合物の混ざっていないものを使う。
 陽子さんがマフィンを始めたきっかけは20代の頃、ワーキングホリデーで過ごしたカナダにある。「冷蔵庫にある有り合わせの果物や野菜で簡単に作れるマフィンは組み合わせも自由自在。向こうでは食卓に普通に並んでいて、こんもりした形がとても愛らしかった」と当時を懐かしむ。
 開店して早3年目。「近所の人やインバウンドの外国人などが気軽に立ち寄ってくれるようになった」と手応えを感じている。
 陽子さんとご主人の忠さんはともに奈良県出身。アウトドアが好きな2人は、よくボードをやりにロープウェイやチャオなどを訪れていた。20年ほど前、ご主人が木曽で山の仕事を見つけ念願の移住。
 3人のお子さんは現在、社会人と大学生と高校生で、みんな開田中学を卒業。そんな思い入れがある中学が来年閉校になってしまう。「素晴らしい環境に恵まれた校舎を有効活用してほしい」と願う。

議会から 当面は木曽町中の校舎利用が検討されている。将来的に地域活性化につなげられるような利用を考えたい。