長崎視察~小笠原発見のルーツを求めて

宮城ジャイアン

 今年2月、長崎市を訪れました。江戸時代中期の1675年(延宝3年)に小笠原諸島を初めて巡検した嶋谷市左衛門がまさに長崎の方でした。その巡検の記録がなければ、小笠原が日本に属していなかった可能性があるのです。小笠原が日本でなければ世界第6位となる、この広大な排他的経済水域が日本ではなかったかもしれないのです。今年はその偉業から350周年になります。
 当時の嶋谷市左衛門は69歳。鎖国の時代に遠洋航海の技術を持つ優れた船乗りだったようです。巡検は1か月強、30人を超える人数で行なったようです。その時に父島と母島にも上陸し、動植物や地形などを記録しています。
 しかし、小笠原貞頼の伝説に比べ、この嶋谷の偉業はあまり知られていません。この度、嶋谷市左衛門小笠原巡検350周年記念事業実行委員会が発足し、その偉業を広く知ってもらうため私も村議会から委員として活動しています。私たちは長崎の市役所、歴史文化博物館の長崎学研究所を訪れ、古地図、資料などを確認しました。現在、長崎公園に設置されている碑に名前が彫られていました。そして、嶋谷家のお墓なども拝見し、なんと今回ご縁が繋がり、嶋谷家のご子孫にも会うことができました。これから今年1年、嶋谷市左衛門についてよく調べ、小笠原の皆さんにお伝えするために活動していきたいと思います。

長崎視察~小笠原発見のルーツを求めて