会議結果

意見書・決議

平成21年第3回定例会
以下全文記載
「協同労働の協同組合法(仮称)」の速やかな制定を求める意見書

(可決 全会一致)

 現在の日本社会は、年金・医療・福祉などの基本的な社会制度が疲弊し、グローバル化による国際競争などで、労働環境にも大きな変化の波が押し寄せ、「ワーキングプア」「ネットカフェ難民」「偽装請負(派遣)」などに象徴されるような、「働いても充分な生活が維持できない」、「働きたくても働く場所がない」など困難を抱える人々が増大するなど、新たな貧困と労働の商品化が広がり、社会不安が深刻さを増している。
 このような中、「地域の問題は、みずから地域で解決しよう」とNPOや、ボランティア団体、協同組合、自治会など様々な非営利団体が、住みやすい地域社会の実現を目指し活動している。これらのひとつである「協同労働の協同組合」は、「働くこと」を通じて、「人と人のつながりを取り戻し、コミュニティの再生をめざす」活動を続けている。
 この「協同労働の協同組合」は、働くものが出資しあい、全員参加の経営で、仕事を行う組織であるが、国内ではワーカーズコープ、ワーカーズコレクティブ、農村女性ワーカーズ、障害者団体など、「協同労働」という新しい働き方を求めている団体や人々を含めると10万人以上存在すると言われている。
 しかし、根拠法がないなど、まだまだ社会的理解が低く、これらの活動をさらに活発にしていくためには、法制度を引き続き整備していく必要がある。
 世界の主要国では、働く仲間同士が協同し、主体性を高め合い、力を発揮し合う新しい働き方=労働者協同組合(ワーカーズコープ、ワーカーズコレクティブ)についての法制度が整備されている。
 日本でも「協同労働の協同組合」の法制度を求める取り組みが広がり、10000を超える団体がこの法制度化に賛同している。また、国会では200名近くの超党派の議員連盟が立ち上がるなど法制化の検討が始まった。
 だれもが「希望と誇りを持って働く」、仕事を通じて「安心と豊かさを実感できるコミュニティをつくる」、「人とのつながりや社会とのつながりを感じる」、こうした働き方と、これに基づく協同労働の協同組合は、市民事業による市民主体のまちづくりを創造するものであり、働くこと・生きることに困難を抱える人々自身が、社会連帯の中で仕事をおこし、社会に参加する道を開くものである。

 上記理由により、国においても、社会の実情を踏まえ、就労の創出、地域の再生、少子・高齢社会に対応する有力な制度として、「協同労働の協同組合法」の速やかなる制定を求めるものである。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年9月30日

大阪府和泉市議会

日米「核密約」の全容解明と「非核三原則」の厳守を求める意見書

(可決 全会一致)

 政府は、核兵器を「作らず、持たず、持ち込ませず」の非核三原則は、国是であると繰り返し言明してきた。
 2009年5月1日付各紙で報じられた共同通信の配信記事は、非核三原則をじゅうりんする「核持ち込み密約」を歴代事務次官が管理していたと伝えた。これまでも、アメリカ政府の公式文書を根拠として、日米両政府の間に核兵器持込みの秘密の取決めがあるのではとの疑惑が国会などでも取り上げられてきたが、今回の報道は、この事実を日本側の証言として裏付けるものであり、「核密約は存在しない」とする政府見解と大きく食い違うものとなっている。これが事実であれば、国是である非核三原則を根本から覆すものである。
 よって本市議会は、国会及び政府に対して、日米「核密約」の全容を国民の前に公表するとともに、直ちにいかなる形であれ、わが国への核兵器の持込みを認めないことを宣言し、「非核三原則」の厳守を強く求めるものである。

 今こそ、被爆した世界でただ一つの国の政府として、来年のNPT再検討会議で核兵器廃絶の明確な約束が再確認・履行され、主導的役割を果たすとともに、核保有国をはじめ国際社会に対して、核兵器廃絶国際条約の締結めざして国際交渉を開始するよう働きかけること

 以上、地方自治法第99条の規定にもとづき意見書を提出する。

平成21年9月30日

大阪府和泉市議会

中小業者の自家労賃を必要経費として認めることを求める意見書

(可決 全会一致)

 中小業者は、地域経済の担い手として、日本経済の発展に貢献してきたところである。この中小業者を支える家族従業者の働き分(自家労賃)は、税法上、所得税法第56条「配偶者とその親族が事業に従事したとき、対価の支払いは必要経費に算入しない」(条文要旨)により、必要経費として認められていない。配偶者で86万円、その他の家族は50万円というわずかな額が事業主の所得からの控除額として認められているのみである。この控除額が家族従事者の所得とされるため、社会的・経済的な不利益を引き起こし、自立は困難になっている。税法上では、青色申告にすれば給料を経費とすることが出来るが、同じ労働に青色と白色で差をつけること自体が矛盾している。
 所得税法第56条は、戦前の家制度・世帯単位課税制度の名残であり、一人一人の人権を尊重する現在の憲法に相反するものとなっている。派遣労働など女性や若者の働き分に対して、それに見合う対価がきちんと支払われないことが、格差社会を生み出した要因として問題になり、改善する仕組みをつくることが急務と言われている。一人一人の働き分を正当に評価することは人権を守ることであり、自営業の家族従事者にとって、自家労賃を認められていない所得税法56条の廃止は人権の回復ともいえるものである。
  よって、国及び政府に対し、憲法の精神を生かし、所得税法第56条を廃止し、自家労賃を必要経費として認めることを求める。

1 基地交付金及び調整交付金については、今年度は固定資産税の評価替えの年度にあたるため、これまで3年ごとに増額されている経緯を十分踏まえ、平成22年度予算において増額するとともに、基地交付金の対象資産を拡大すること。
2 基地周辺対策経費の所要額を確保するとともに、各事業の補助対象施設及び範囲を拡大すること。特に、特定防衛施設周辺整備調整交付金については、これまでの経緯を踏まえ平成22年度予算において増額すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年9月30日

大阪府和泉市議会

改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書

(可決 全会一致)

 経済・生活苦での自殺者が年間7000人に達し、自己破産者も18万人を超え、多重債務者が200万人を超えるなどの深刻な多重債務問題を解決するため2006年12月に改正貸金業法が成立し、出資法の上限金利の引き下げ、収入の3分の1を超える過剰貸付契約の禁止(総量規制)などを含む同法が完全施行される予定である。
 改正貸金業法成立後、政府は多重債務対策本部を設置し、同本部は①多重債務相談窓口の拡充、②セーフティネット貸付の充実、③ヤミ金融の撲滅、④金融経済教育を柱とする多重債務問題改善プログラムを策定した。そして、官民が連携して多重債務対策に取り組んできた結果、多重債務者が大幅に減少し、2008年の自己破産者数も13万人を下回るなど、着実にその成果を上げつつある。
 他方、一部には、消費者金融の成約率が低下しており、借りたい人が借りられなくなっている。特に昨今の経済危機や一部商工ローン業者の倒産などにより、資金調達が制限された中小企業者の倒産が増加しているなどを殊更強調して、改正貸金業法の完全施行の延期や貸金業者に対する規制の緩和を求める論調がある。
 しかしながら、1990年代における山一証券、北海道拓殖銀行破綻などに象徴されるいわゆるバブル崩壊後の経済危機の際は、貸金業者に対する不十分な規制の下に商工ローンや消費者金融が大幅に貸付を伸ばし、その結果、1998年には自殺者が3万人を超え、自己破産者も10万人を突破するなど多重債務問題が深刻化した。
 改正貸金業法の完全施行の先延ばし、金利規制などの貸金業者に対する規制の緩和は、再び自殺者や自己破産者、多重債務者の急増を招きかねず許されるべきではない。今、多重債務者のために必要とされる施策は、相談体制の拡充、セーフティネット貸付の充実及びヤミ金融の撲滅などである。
 そこで、今般設置される消費者庁の所管となる多重債務問題及び地方消費者行政の充実が喫緊の課題であることも踏まえ、国に対し、以下の施策を求める。

1 改正貸金業法を早期(遅くとも本年12月まで)に完全施行すること
2 自治体での多重債務相談体制の整備のため相談員の人件費を含む予算を十分確保するなど相談窓口の充実を支援すること
3 個人及び中小事業者向けのセーフティネット貸付をさらに充実させること
4 ヤミ金融を徹底的に摘発すること

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年9月30日

大阪府和泉市議会

歯科海外技工物にかかる意見書

(可決 全会一致)

 歯科医療という国民に無くてはならない分野で海外技工物の使用が散見されるようになっている。
 現在、日本の歯科技工は、厳しい施設基準や、厳格な資格制度、薬事法による使用材料によって運営されている(歯科医師法第2条、歯科技工士法第3条および第17条~第27条、薬事法第2条)。それは歯科医師や歯科技工士が国民に責任を持って歯科医療を提供するという医療責任に則っているためである。
 しかし海外技工物に関して、日本のような技工所の施設基準も、技工士の資格も、使用材料についてもまったく問われていない。
 現在、海外技工物は、医薬品として扱われず、いわば雑貨扱いとして輸入されており、質や安全性において何のチェックもかかっていない状況である。安全性の確保されていない海外技工物が患者の体内に装着される危険性は計り知れない。厚労省は海外技工物の取り扱いについて2005年9月に課長通知(医政歯発第0908001号)を出したが、内容は海外技工物にかかるすべての責任を歯科医師にゆだねるもので、国としてのチェック体制も含めまったく責任を明確にしていない。
 日本国内の規格を無視した使用材料で安価に作製された技工物が多く流入すれば、日本の歯科医療の安全性が根底から覆されることになり、国民の健康被害も計り知れない。
 そしてなにより大切なことは、海外技工の流入によって、日本の国内技工所の経営が圧迫され、壊滅的な打撃を受けることである。そうなれば日本国内で歯科医療を完結する体制の確保さえ困難になる。歯科技工は国民の健康を支える重要な医療の一環であり、国が責任を持って国内技工を守る必要がある。あわせて国会で十分に協議されることを望む。
 これらの状況を鑑み、下記事項を強く要望する。

一、厚労省課長通知(医政歯発第0908001号)は撤回すること
一、歯科医療は国民の健康に必要不可欠なものであり、日本の国内で完結できる体制を確保すること
一、当面の緊急対策として海外技工物の取り扱いは、国内歯科技工士法に則したものとする旨を諸外国に通知すること
一、当面の緊急対策として海外技工物を薬事法対象の「医薬品」扱いとすること

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年9月30日

大阪府和泉市議会