「トンネルを抜けて白樺林の美しさに一目ぼれしました」と話すのは、開田高原で宿泊業を営む「お宿ぽんと晴れ」の今永美保子さん。京都出身の今永さんが移住したのは平成14年。宿泊業を始めたいと各地を訪れ適地を探していた時、開田高原に別荘を持っているご主人の知人から「ここは素晴らしい所」と紹介いただいたのが移住のきっかけになった。
縁があってかつて旅館を営んでいた空き家を取得。それからオープンするまでに、なんと16年を要した。ⅠT関連の会社に勤めていたご主人は移住後に建築会社に就職、週末は家のリノベーションに取り組んだ。水回りや電気などを除き全てご主人の手作り。この間、自身は王滝村のおんたけ休暇村で働いていた。
宿の名前の「ぽん」は長年家族の一員だったネコの名前。「晴れ」はお客様の心が晴れますように、との思いを込め高校3年の長男が命名した。
開業の際「書類の作成や消防の許認可など本当に大変でした」と当時をしのぶ今永さん。「商工会にいろいろと助言いただきました」と感謝し「山菜や野菜など季節の食材を、心を込めて提供したい」と笑顔で話す。
また「開田高原の星の美しさを一層発信してほしい」と期待する。