事業の進め方に慎重な意見相次ぐ

令和7年度補正予算の新たな事業を審議

12月定例会で提案された、教育・福祉・環境分野を中心とした事業が盛り込まれた補正予算案は、事業の実効性や財政への影響について議論が交わされ、慎重な審査の結果、次の事業の関係予算を減額した修正案を可決

市立中学校部活動の地域移行

 市は、令和8年4月から市立中学校の部活動を、平日・休日共に地域人材が運営する「地域クラブ活動」に移行する方針を示した。教員の負担軽減と中学生の部活動環境の維持を目的としており、指導者は市の人材バンクから派遣され、市が謝金を負担する方向で検討されていた。
 市は、運営システムの構築など移行準備経費として3200万円を補正予算案に計上したが、実施方法や時期について、議会では、「事業の方向性には賛同するが準備不足のまま一斉に移行することは慎重さを欠いており、混乱を招く」として批判する意見がある一方、「このタイミングで取り組みを止めるほうが影響が大きい」との意見もあった。結果として、この予算は認められなかった。

子ども医療費の自己負担無償化

 市は、令和8年8月から、未就学児の医療費一部負担金を無償化する方針を示した。経済的な理由で受診を控えるようなことがないようにし、早期受診による重症化防止と子どもの健やかな成長を支援することが目的である。制度開始に向け、システム改修費など352万円を補正予算案に計上した。
 市は、「他自治体の事例を踏まえ、医療費はおおむね6%増を見込んでおり、実施後には効果検証を行う」としていたが、議会では「制度設計や財源の議論が十分でないままシステム改修事業だけを前倒しするのは時期尚早」との意見や、受診増加による医療費上昇を懸念する指摘があり、この予算は認められなかった。

学校・公共施設への空調設置

 市は、児童生徒や施設利用者の熱中症対策、また災害時の避難所環境の改善を目的として、市立小・中学校や一条中・高の体育館、その他一部の体育施設に空調を設置する経費として60億3000万円を補正予算案に計上した。
 令和8年夏期までの事業完了を見込んでいたが、設置を予定している空調の機種の性質上、バドミントンなどスポーツ競技によっては空調の影響を受ける可能性があること、災害時における避難所の非常用電源の欠落等を鑑み、同一機種を一斉に導入する計画の見直しが求められ、小学校以外の施設分の予算は認められなかった。

生ごみ処理機関連予算

 市は、ごみの減量と再資源化を進めるため、「生ごみ処理機や雑紙回収コンテナ等の購入経費」として1億7400万円を補正予算案に計上した。
 市は、大型生ごみ処理機設置やコンビニへの雑紙回収ボックスの設置、動画による分別啓発活動、事業者向け講習会を実施し、約3,180トンのごみ減量を目指すとしていたが、効果が不透明すぎるといった意見が相次ぎ、この予算は認められなかった。