市は、生ごみを焼却せずに処理することで、ごみの焼却量の減量化を図るために、衛生浄化センター内に生ごみ処理機を設置する経費として約2億9000万円を当初予算案に計上しました。しかし、この施策は、市民には無償で協力を求める一方、事業者には協力金を支給する内容であることから、政策形成過程における検討内容や市民協力など、事業の妥当性に課題があると判断されました。そのため、モデル事業に積極的な協力が得られる市民だけに絞って、その家庭から排出される分量に見合った処理機を購入する経費など約1億2500万円は認められたものの、事業者向けの施策分1億6800万円は減額されました。
都祁学校給食センターの老朽化に伴い、令和9年度から東部地域の小中学校7校の給食調理業務と配送業務を社会福祉法人に委託する経費については、施設の老朽化対策として一定の必要性が認められるとの考えが示された一方で、柳生小学校、興東小学校、興東館柳生中学校で調理後2時間以内の喫食が確実に確保できるのか、また、提供が困難な場合に保存食を冷たいまま提供する可能性があるとの説明に不安が残るとの保護者の声があり、当事者の理解が得られているとは言えないと判断されたため、債務負担行為(※将来支払うべき費用のことで、予算の内容の一部として設定され、当初予算には含まれない)5億1800万円が減額されました。
鼓阪小学校の統合・閉校に関する経費として、記念誌や記念品、関連行事、スクールバス関連の予算が計上されました。しかし、統合について児童・保護者・地域住民の合意形成が十分になされているのか確認できず、当事者の理解が整っているとは言えないと判断されたことから、学校規模適正化推進経費のうち、閉校記念品費126万5000円、行事用消耗品費13万5000円、閉校記念誌費130万3000円、スクールバス運行経費120万円の合計390万3000円が減額されました。
市立奈良病院の経営支援として、一般会計から病院事業会計へ10億円を無利子で長期貸し付けを行い、それを財源として市立奈良病院の指定管理者である地域医療振興協会へ貸し付けるという内容でした。しかし、借り入れの理由や返済方法を示す事業計画書、資金計画書、担保物件、無利子とする理由が示されておらず、多額の税金を貸し付けることの妥当性と必要性を十分に説明できていないと判断されました。そのため、一般会計から病院事業会計への貸付金、また、特別会計からの貸付金である10億円が減額されました。
月ヶ瀬温泉のボイラーが更新時期を迎えることから、重油式ボイラーから薪式ボイラーとのハイブリッド方式への設備更新が提案されました。しかし、審議の中で、多額の事業費や方式の変更ありきの提案は妥当ではなく、薪燃料の安定確保には、長期の乾燥期間の確保や、自伐型林業振興、林道整備が必要であるなど、現時点で供給体制が十分とは言えないという意見や、燃料費の削減効果は見込めるものの、数億円単位に跳ね上がる高額投資に見合う費用対効果や回収の見通しに課題が残るという意見があり、設計業務委託費1900万円のうち1250万円と整備工事費3億9000万円が薪式ボイラー導入に関する経費として減額されました。